建設採用研究所

建設会社が大学との接点をつくるには。学校に渡す1枚を考える

建設会社が大学との接点をつくるなら、会社案内に加えて、「学生が何を学べるか」がわかる1枚を用意してみてください。会社の紹介だけでなく、学校と相談できる企画にするためです。

「学生を紹介してほしい」だけでは、どんな人に、どんな機会を案内すればよいかが伝わりません。仕事を知る見学なのか、社員と話す機会なのか。目的と受入れ条件を具体的にすると、学校の窓口も検討しやすくなります。

この記事では、大学との会社見学・業界理解の企画を扱います。高校の求人・学校訪問や正式なインターンシップを実施するときは、それぞれの窓口と実施手順を別途確認します。

最初に決めるのは、学生が持ち帰るもの

企画の目的を「当社への応募を増やす」だけで終わらせず、参加した学生が何を理解できるかまで考えます。例えば、次のようなテーマです。

  • 一つの建物ができるまでに、どんな会社と職種が関わるかを知る。
  • 建設会社の若手社員が、一日に何をしているかを知る。
  • 学校で学んでいることが、仕事のどの場面で使われるかを考える。

建築・土木を学ぶ学生と、初めて建設業に触れる学生では、知っている言葉も関心も違います。対象を決め、専門知識がなくても理解できる説明を用意します。

文部科学省などの三省合意でも、学生のキャリア形成支援では、教育の目的や実施体制を明確にし、学校と企業が連携して内容を考えることが示されています。「基本的考え方」の本文を確認し、学校の方針に合わせて企画します。

学校に渡す1枚に書く、6つのこと

次の6項目があれば、企画を相談する土台になります。最初から大きなイベントにせず、実施できる内容を具体的に書きます。

  1. 対象と目的。
    どんな関心を持つ学生に、何を知ってもらう企画か。対象学年・専攻の考え方も書きます。
  2. 当日の内容。
    見学する仕事、社員と話す時間、振り返りなどを、順番と所要時間で示します。「職場体験あり」とだけ書かず、実際に行う内容を明記します。
  3. 日程と場所。
    実施できる時期、所要時間、集合場所、受入れ人数の目安。授業や行事との調整が必要なことを前提に、相談できる幅を残します。
  4. 受入れ体制。
    当日の責任者、説明する社員、学生が質問できる相手。現場を見学する場合は、立入り範囲や安全の準備をどう確認するかも記します。
  5. 参加条件と案内方法。
    費用・交通費の扱い、服装、必要な準備、申込方法。写真撮影や情報の取扱い、終了後の連絡方法も学校と確認できるようにします。
  6. 会社と担当者の情報。
    会社名、事業内容、所在地、担当者と連絡先、会社を確認できるWebページ。採用情報を併せて渡すときは、企画案内との関係を明確にします。

書類を華やかにする前に、「この会社なら何を見せられるか」「誰が受け入れられるか」を社内でそろえます。窓口だけが約束し、当日の担当者が知らない状態をつくらないことも大切です。

最初の相談では、学校の受け入れ方を聞く

大学の公式サイトで企業向けの窓口・受付方法を確認し、その手順に沿って相談します。キャリア支援の窓口や学科など、学校によって担当が異なるため、関係がありそうな先生へ一斉に送る前に、適切な窓口を確かめます。

初回は、企画書を説明しきることより、次の点を確認できれば十分です。

  • 学生へ案内できる企画の条件や、指定の様式はあるか。
  • どの時期なら、授業や既存行事と調整しやすいか。
  • 学生が建設の仕事について知りたいことは何か。
  • 申込み、事前連絡、終了後の報告はどの窓口を通すか。

学校の回答を受けて、対象や内容を直します。すぐに実施できなくても、次に何を準備し、いつ相談するかが決まれば、関係を続けるための具体的な宿題になります。

見学を、そのまま「インターン」と呼ばない

大学生等のキャリア形成支援には、オープン・カンパニー、キャリア教育、インターンシップなどの区分があります。会社説明や短時間の見学を企画したからといって、自動的にインターンシップになるわけではありません。

名称、学生情報の扱い、採用選考との関係は、企画内容と学校の運用に合わせて確認します。参加者をそのまま応募者名簿に入れたり、学校と決めた連絡方法を変えて個別に選考を案内したりしないよう、社内の担当者とも共有します。制度の概要は、文部科学省の資料で確認できます。

実施後の報告まで、会社の仕事にする

企画が終わったら、事前に学校と決めた方法で、実施内容と次回に向けた気づきを報告します。参加人数だけでなく、「学生からどんな質問が出たか」「説明を改善したいところはどこか」を残します。個人が特定される情報の共有範囲は、あらかじめ確認しておきます。

翌年も同じ資料を送るだけでなく、その報告を使って内容を直す。建設の仕事を知る機会を、学校と一緒に育てていく考え方です。

会社見学の具体的な90分プログラム

学校に持っていく前に、企画を具体的にする

サイヨー工務店では、学校との接点づくりや会社見学の企画を、御社の仕事・社員・受入れ体制に合わせて考えます。どんな学生に、何を持ち帰ってもらうかから整理します。

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